ニショイについて
ニショイは、山形の山あいの集落・関川で続けている、
暮らしの実験と記録です。
屋号「にしょい」のこと
ニショイって変わった名前ですが、じつは僕の実家の屋号なんです。 正式には「仁兵衛(にへえ)」。それが集落のなかで訛って、 みんなから「にしょい」と呼ばれてきました。 ご近所がうちを呼んできたその名前を、そのまま活動の名前にしています。
関川は、山あいの小さな集落です。人はだんだん減って、 昔からの暮らしの手ざわりも、少しずつ薄れてきています。 このまま行くと、いつかこの集落自体がなくなるかもしれない。 大げさな話じゃなくて、けっこう目の前にある現実です。

「未完成な暮らし」
私たちニショイの活動の根っこにあるのは、効率化が加速する社会のなかで、 「便利さを追い求め過ぎること」と「田舎の不便さを美徳として抱え込み過ぎること」、 その両極のどちらにも振り切れることなく、あいだで絶妙なバランスを保ちながら アップデートを重ねていく、という姿勢です。 テクノロジーの力を積極的に取り入れつつ、山や川、風土が授けてくれる自然資源を 最大限に活かし、両者の相乗効果を探り続ける。そして、刻々と変化する社会情勢のなかで、 その時々の"最適解"を柔軟に模索し続ける。
私たちにとって「完成」はゴールではありません。 むしろ変化そのものを楽しみ、試行錯誤を重ねながら暮らしを進化させていく。 何か一つに傾いて突き進むのは、簡単でわかりやすい。 でも本当に大切なのは、バランスを取りながらアップデートし続けることだと思っています。
そうやって、"未完成"という余白を一緒に面白がってくれる仲間が増えたら、 この場所はきっと、もっと面白くなるはずです。
里山の知恵と、新しい技術
手がかりは、二つあると思っています。 ひとつは、山菜の採り方や薪の扱い、雪とのつきあい方みたいな、 この土地に受け継がれてきた里山の知恵。 もうひとつは、衛星データやAI、Webみたいな新しい技術。 どっちか片方に寄りかからず、両方を組み合わせて、 小さな暮らしでも続けていける形を探しています。
うまくいけばモデルに、だめでも記録に
うまくいけば、同じような場所で暮らしたい誰かの、ひとつの手がかりになるかもしれません。 もしうまくいかなくても、撮って書いて残した記録は、 この集落に確かに暮らしがあったことを伝えてくれる。 だから、やってみることと記録することは、いつもセットで進めています。
現在の取り組み
- 季節と手仕事
- 家庭菜園に山菜採り、薪割り、雪かき。季節ごとの仕事を、集落のやり方を教わりながら覚えているところです。
- 動物と暮らし
- 受精卵からニワトリを育てはじめました。いずれはヤギも迎えたい。暮らしのなかに、動物の時間を取り戻したいんです。
- 田舎とテクノロジー
- 衛星データやAIで舞茸の出そうな山を探したり。新しい技術を、山仕事の道具として試しています。
- イベント
- 二十四節気ごとのフォトウォークや、暮らしの一部をそのまま味わってもらうオープンデイを開いています。
- 発信と仕事
- 写真・映像・Webでこの暮らしを記録しつつ、小さな事業のWeb制作も仕事にしています。
そもそも、なぜこんなことを始めたのか。 銀行を辞めた日のことや、この土地への思いは、丈のプロフィールに書きました。